「頑張りたい」のに頑張れない時に整理したい3つのポイント

こんにちは。対人関係療法を専門にカウンセリングを行っています、島崎です。

環境や季節の「変化」で、知らず知らずのうちに「頑張ろう」「頑張らなきゃ」と気を張っている方、多いと思います。

4月、5月は天候の不安定さに刺激を受けるように、なかなか前向きになれず「焦る」気持ちが出やすくなる時期でもあります。

今回は、「頑張りたいのに頑張れない」方に、自分の気持ちを整理するポイントをお伝えしたいと思います。

目次

1.「事情を探す」
2.「尊重」のポイントを探す
3.「肯定」と「支え」の活用

1.「事情を探す」

自分の理想と現実に差があるように感じるとき、強弱は人それぞれですが、人は「不安」や「焦り」を感じます。そのような時に「やる気をだそう」「前向きに考えよう」と状況を変えようとしても、ネガティブのループから抜け出せないことはありませんか?

もちろん、前向きに考えることで今までどうにか乗り越えてきた方もいると思います。

しかし「不安」や「焦り」を感じるということは、そう感じた「事情」があるかもしれません。

人は『分からない時』に「不安」になり、『思い通りにならない時』に「焦り」を感じます

その時に「事情」を整理するだけでも、現状の見方が変わってくるものです。

「事情」を整理するときのポイントは「事情」に“あたかも世の正論”を入れないことです。

例えば「今の仕事で分からないことが多く、うまくできるか不安」と気づいた時に、「でもみんなは当たり前のようにこなしている」のような“あたかも世の正論”を入れてしまうと、自分の気持ちを受け入れづらくなります。

感情は「それぞれの事情を反映したもの」なので、ネガティブが勝るような“あたかも世の正論”は一度脇に置いて考えましょう。

今の自分の「事情」を受け入れることが、心の回復には役に立ちます。

2.「尊重」のポイントを探す

人にはそれぞれ「尊重」されたいポイントがあります。

人が頑張れるのは、1人の人間として周囲に「尊重」されている感覚があるからです。自分の「尊重」されたい部分と周囲の「尊重」している部分がズレていると、自分が必要な存在なのか分からなくなり、頑張りたい気持ちはあっても、なかなか頑張れなくなっていきます。

まずは自分の「尊重」ポイントを整理してみましょう。「尊重」のポイントは人それぞれです。「成果を褒めてほしい」や「存在を大切にほしい」など、自分の中で何を「尊重」してほしいかが分かるだけでも、少し気持ちが整理されます

もし、周りに話せる人がいるのであれば、褒めてほしいポイントを伝えて、たくさん褒めてもらってくださいね。

3.「肯定」と「支え」の活用

もし『燃え尽き症候群』のような、「自分がものすごく努力してきたこと、信じてきたことが思った成果にはならず、エネルギーを使い果たし、疲れ切ってしまった状態」の場合は、誰が何と言おうと自分の気持ちを精一杯認めてください。「頑張りすぎたくらい頑張った」「疲れた」「もう頑張れない」「これからどうしよう」と何度も何度も思っていいのです。

もし、気持ちを打ち明けられる人がいれば話してみてもいいかもしれません。話す時は「今は気持ちをただ聞いてほしい」「もし、『それは違う』と思っても今日はただ聞いてくれると助かる」と、先に希望を伝えられるとより安心だと思います。もし、話せる環境ではない方は紙に書いてみたり、独り言のように呟いてみたりしてもいいと思います。

「もう頑張れない」と思う気持ちは、自分がそのことにいかに頑張ってきたかを示すものだと考えてみれば、もう頑張れないなんて当然の気持ちですよね。

とことん自分の気持ちを肯定してください。そして、今は安心できる人に頼るときです。話を聞いてもらったり、物理的なサポートをお願いしたり、早く回復するためにも支えてもらってください。

私たちは、刺激の多い世界で本当によく頑張って生きています。

自分を認めることは、自己肯定感を高めます。自分を認められるようになると、また頑張るエネルギーが湧いてきます。

今、頑張れないのであれば、頑張れなくなるほど頑張った自分をとことん労ってあげてくださいね。