いつも「他の人より頑張れていない」と感じるあなたに今伝えたいこと

こんにちは。対人関係療法を専門にカウンセリングを行っています、島崎です。

少しずつ肌寒い日が増えてきましたね。今年はコロナウイルスの影響もあり、落ち着かない間に秋まで来てしまった感じもありますが…皆さんはいかがお過ごしですか?

コロナウイルスの影響を受けて、人との関わりが減り、結果だけが見えるSNSの情報に心を振り回されている方も多くいると思います。

今日は、「他の人よりも頑張れていない」と感じるあなたへ、もう1度自分と向き合ってみる方法をご紹介します。

「他の人よりも頑張れていない」と感じるとき

私たちが他人と比べてしまう時は、どんな時でしょうか。

「人と比べる」こと自体は、悪いことではありません。人によっては、他の人の頑張りをエネルギーに変えてより良い方向へ向かう人もいます。しかし、人と比べることで自分を見失う場合は、自分を取り戻すための工夫が必要です。

人と比べてしまう時は、自己肯定感が下がっていることが多いです。自己肯定感が下がっているとは、自分に自信が持てなかったり、「これでいい」と思えなくなったりしているということです。

もし、物心ついたときからずっとそう感じているという場合には、病院へ行って治療をすることをお勧めします。

目次

1. 思い込みを手放す
2. 総合的に考えてみる
3. SNSとの付き合い方を考える

1.思い込みを手放す

私たちが、他の人よりも頑張れていないと思う時は、衝撃を受けた時です。例えば、「自分より後に入社した人が、大きな仕事を任されている」、「仕事が忙しい人なのに、毎日手作りのお弁当を作っている」、「まだ入学したばかりなのに、お友達ができている」など。自分が気にしていることを相手ができているという衝撃を、“自分の頑張りのせい”として変換しているのです。確かに、自分が苦手としていることをすんなりと交わしている人を見ると、自分の頑張りが足りない気がします。特に衝撃を受けている時は、目の前にいる人が完璧な人のように感じます。衝撃を受けた時は誰もが同じように感じます。まずは、今衝撃を受けたということに気づきましょう。あなたの頑張りが足りないのではなく、ただ衝撃を受けて戸惑っているのです。

また、同じ期限を与えられている、試験勉強、プレゼン、発表会など、評価が明確になるものは、より「頑張り度」の視点を強めます。しかし、相手がどの程度努力したのかを、他人が的確に判断できることはほとんどありません。これは、全てあなたがイメージした想像に過ぎないことです。実際に話しを聞いて努力の時間や物理的な形を見ても、精神的な努力の量は誰にも分かりません。

今、相手に抱いている気持ちは、あなたの思い込みに過ぎないかもしれません。他の人と比べて劣等感を抱くときは、あなたが相手に思い込みの評価をしている時です。評価を手放し、自分の気持ちに焦点を戻しましょう。

2.総合的に考えてみる

それでも実際、すごく努力していることには変わりないと思う場合は、一つの視点に偏っている可能性があります。

人には、得意不得意があります。好き嫌いもあります。そう考えると、あなたの苦手なことが、相手の得意分野である可能性もあります。例えば、「仕事が忙しいのに、毎日手作りのお弁当を作っている」ということも、料理がストレス発散の1つの場合もあります。そうすると、毎日お弁当を作っていることが頑張りとは関係のない話であることが分かります。

「まだ入学したばかりなのに、もう友達ができている」ことについても、外交的な人と内向的な人とでは、友達をつくるハードルが全然違います。

総合的に考えた時、あなたは本当に頑張っていないのでしょうか?頑張りすぎている人は、自分の限界を知らなかったり、認めようとしなかったりします。どんなときでも、自分の責任をとれるのは自分しかいません。周囲の反応ではなく、あなたができるベストを尽くしたと認めていくこと、結果ではなく“どうであったか”を受け入れていくことで人と比べることが減っていきます。

3.SNSとの付き合い方を考える

近年の便利ツールSNSは、メリットとデメリットがあります。画面を指で触れるだけで、思いもよらぬ衝撃を受けることが多々あります。

「会社の飲み会があったなんて知らなかった」、「休みの間にみんなで遊びに行っている」、「同じ年なのに、比べる価値もないほど生活水準が違う」、「この間結婚したばかりなのにもう妊娠したんだ」等。衝撃の種類は数え切れません。

SNSのメリットは遠く離れた相手の近況を知れること、趣味が同じ人と繋がれることです。

一方で、デメリットは、先ほど伝えたように、画面を指で触れただけで、思いもよらぬ衝撃を受けること、努力の過程がなく結果だけが表示されることです。

SNSで見える部分は、人が見せたい部分であって全てではないことを頭の片隅に入れておいてください。

それでも、影響を受けるという場合は、SNSを手放す勇気を持ちましょう。

私たちは、毎日の中で様々な衝撃を受けます。衝撃を受けると、不安になったり、立ちすくんでしまったり、虚しくなったり、モヤモヤしたり、色々な感情がでてきます。その感情は、しっかり受け入れることで必ず次に進むきっかけをくれます。

そんな頑張らなくていいの?と思う人もいるでしょう。しかし、実は多くの人がなんとなく生きているのです。なんとなく生きながら、日々の生活をこなすことが、「なんとかなりそう」の近道になるのです。過去や未来ではなく、「今どうあるか」に目を向けて過ごしていきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました。