自分の気持ちを言えず困っている方へ 自分の時間を無駄にしない方法を伝授します

こんにちは。対人関係療法を専門にカウンセリングを行っています、島崎です。

今回のコラムでは「自分の気持ちを言えず困っている方」に「自分の時間を無駄にしない方法」を伝授します。

「自分の気持ちを言えず困っている」というフレーズを見て、このコラムを読んでみようと思った方の中には、「自分の気持ちを伝えることで相手に迷惑をかけてしまう」と思っていたり「何か言って空気が悪くなるくらいなら何も言わないほうがマシだ」と思ったりしている方がいると思います。

しかし、そう思う一方で「人の顔色ばかりを窺って過ごすのはイヤだな」「できるならもう少し意見を言えるようになりたい」と思っている。そんな方にこそ最後まで読んでいただきたいと思います。

目次

1.相手に合わせる限界値
2.自分のペースと相手のペース
3.気持ちの伝え方

 

1.相手に合わせる限界値

私たちが相手に合わせられる限界値は、自分の敷地内で行える範囲だけです。

(敷地内の詳しい説明は『新しい環境で上手に人間関係を築く4つの方法』をご覧下さい)

それでも、今まで相手の敷地で行動をしてきた方にとっては「自分の敷地」と言われてもイメージがつかめないと思います。それは、今まで自分自身の「こうしたい」という気持ちよりも相手だったらこれがいいかなという視点が強かったからです。

特に、一見ネガティブに見える意見は、相手に合わせていたほうが楽に感じる方もいるでしょう。

しかし、超能力者でもない限り、相手の気持ちを100%理解し、相手が不愉快にならないように対応することはできません。また、自分の気持ちを我慢すればするほど、知らず知らずのうちに心が疲れて、最悪の場合体調を崩す可能性もあります。

自分の時間を無駄にしないためには、まず手始めに、人間関係のどんな場面でモヤモヤするのか振り返ってみましょう。

2.自分のペースと相手のペース

自分の気持ちを伝える前に、必ず知っておいて欲しいことがあります。それは、あなたが“今”「言ってみよう」と思ったタイミングだったのと同じように、相手にも受け止めるタイミングがあるということです。

私たち人間は、その場その場によって感情の変化があります。

残念ながら、あなたが気持ちを伝えた時に、相手の反応がイマイチである可能性もあります。しかしそれは、タイミングが合わなかっただけで、あなたの“伝えてみよう”と思った気持ちは間違っていません。

また、思うように伝えられなかったと思う人がいるかもしれません。今までは、自分の言いたいことよりも相手の反応を優先してきたのですから、はじめは相手の反応を“怖い”と感じて当然です。しかし、自分の時間を無駄にしないためには、自分なりの方法で気持ちを伝える経験を積んでいくことも必要です。今から色々な伝え方を試行錯誤し、あなたらしい伝え方を見つけていきましょう初めのうちはとても緊張すると思いますが、伝え続けることで少しずつ慣れていきますので、焦らずコツコツ続けてみてください。

全ての原因を「自分」に向けると、人に気持ちを伝えることは怖いことのように感じるかもしれません。しかし、相手にも相手のペースがあることいつか相手に伝わると信じて待つことで、伝えるハードルが変わってくるでしょう。

3.気持ちの伝え方

自分のモヤモヤに気づけるようになった方は、少しずつ自分の気持ちを言葉で伝えてみましょう。

コミュニケーションは、相手の状況を知る(相手の考えを知る)自分の考えや気持ちを伝えるの両方があって成り立ちます。

自分の気持ちだけを伝えようと思うと、声をかけるハードルが上がりますが、相手の状況をうかがってから自分の意見を伝えるかどうか考えてみるのも1つです。

また、相手に声をかける時は必ず相手の顔を見て話してください人は、不確かなことに恐怖心を抱きやすいものです。自分の意見を伝えることが不安だと、目を逸らして話してしまうことがあります。しかし、相手の反応を見ることで相手とのコミュニケーションがとりやすくなる可能性が増えます。不安な気持ちは1つ1つ確認することで減らしていきましょう。

さて今回は、自分の気持ちを言えず困っている方から相談されることが多い「人を誘うこと」「仕事をお願いすること」の具体的な声のかけ方をみていきましょう。

1)人を誘う時

「自分なんかが人を誘うなんて迷惑だ」「きっと断られるに違いない」「嫌われているから断られるんだ」…「だけど、ご飯に行きたい」と思っている方は、声のかけ方を2段階に分けてみてください。

例えばあなたが、今日のお昼にAさんを誘いたいとします。

その時にランチを誘うことにのみ気持ちが向いてしまうと声をかけづらくなりますし、断られた時に「嫌われているのでは」「もう自分からは誘えない」とネガティブな気持ちが大きくなるでしょう。

ここで2段階に分けると、

①相手の予定を聞く:「今日のお昼に何か予定がありますか?」

②ランチを誘う:「今日のお昼一緒に食べませんか?」

となります。

今後、自分のことを嫌っていないかもしれないと思えるようになれば、

「今日のお昼一緒に食べたいのだけど、予定ある?」と聞けるようになるかもしれません。しかし「断られる=嫌われている」と感じる方は、2段階に分けて、相手の状況を知った上で、声をかけるか考えるところから始めてみることも1つの方法だと思います。

2)仕事を誰かにお願いしたい時

自分の気持ちを言えず困っている方にとって、人に仕事をお願いすることはとてもハードルが高いことだと思います。特に、波風を立てたくないと思っている方の場合は、部下に仕事をふれない、ふったとしても仕事の進捗状況を聞けないということはよく聞きます。

今回は部下に仕事をふりたい時の伝え方を考えてみましょう。

①相手の状況を確認する:「今急ぎの仕事ある?」「今の仕事の状況を知りたいんだけど、どれくらい余裕ある?」

②仕事をお願いする: 「急ぎの仕事お願いしてもいい?」「○日までにこの仕事お願いできる?」

となります。

相手に何かを要求する時に、自分の気持ちを伝えることを目標にすると声をかけづらくなると思いますが、相手の状況を把握することが目標であれば少し声をかけやすくなるでしょう。

人にお願いをする経験が少ない方にとって、進捗状況を聞くために何度も声をかけることはハードルが高いと思います。しかし残念ながら、部下はエスパーではないので、あなたが指示を出さない限り、あなたの希望に沿うことはできません。そのため、期限や気をつけてほしいことなどの言いづらいことは、必ず先に伝えるようにしてください。また「○日に進捗状況の確認で声をかけるね」と前もって言っておけば、「頼んだ仕事はどうなっているのか」とソワソワする時間は減りますし、声をかけることへの抵抗も減るでしょう。

いかがでしたか?

私たちは、自分の時間を自分で選ぶ権利を持っています。

相手の反応ではなく、自分がどうしたいかに目を向けることで自分の時間を大切にできるようになります。

コラムを読んで「もっと自分に合ったコミュニケーションを考えたい」と思われた方は、専門家の手を借りることも1つの方法です。安心できる空間の中で一緒に伝え方を練習しましょう。

このコラムが少しでも「自分の時間を大切にする」ための機会になることを願って。