「甘やかす」と「褒めて伸ばす」違いとは 子どもが成功体験を積むために大人が取り組む5つのこと

こんにちは。対人関係療法を専門にカウンセリングをしています島崎です。
今日は子育てをされている多くの方から質問される、「甘やかす」と「褒めて伸ばす」の違いについてお話したいと思います。

子育て支援をしている筆者は保護者の方に「できるだけ多くの成功体験が積めるように関わってください。そして、子どもが頑張った時は思いっきり褒めてください。」と伝えています。
そうすると、保護者の方から「子どもに無理をさせないということは、甘やかしているということなのでは?」「失敗を経験しない子はいつまでも成長しないのでは?」と質問を受けます。

そもそも「甘やかす」とはどういう意味なのでしょうか。
チャレンジ小学国語辞典第六版(2015)によると、「甘やかす」とは「可愛がってしたいようにさせること」と記載されています。
一方で「褒めて伸ばす」とは、苦手なことやはじめてのことに子どもが挑戦できる環境を提供し、成功体験と思えるような良い声かけをすることです。この良い声かけをたくさん聞いて育った子どもは、「自分らしさ」を大切にし、困難な場面でも「なんとかやっていけるだろう」と肯定的に自身や社会を受け入れることができます。

では、大人はどのように関わってゆけばよいのでしょうか?

子どもが成功体験を積むために大人が取り組む5つのこと

目次

1.大人が心から楽しんで行動する
2.子どものやってみたい気持ちに気づき、挑戦させる
3.結果ではなく挑戦したことを褒める
4.見守る勇気を持つ
5.「ダメ」なことは子どもが納得するまで紳士に向き合う

1.大人が心から楽しんで行動する

子どもは、大人の顔色を見て行動します。大人が楽しそうにしていると子どもは楽しいことだと理解し、大人が不安そうな顔をすると子どもも不安になります。

高いところ、動物、暗い所など保護者の方が苦手なことも、「怖いね」「嫌い」「危ない」等のネガティブな言葉は少し減らしてみましょう。また、子どもは表情をよく見ているので、笑顔で関われるように意識してみてください。保護者の方が笑っているだけで子どもの不安はぐっと下がります。

2.子どものやってみたい気持ちに気づき、挑戦させる

私たち大人は、時間に追われて忙しい毎日を過ごしています。その頃子どもたちは、毎時間、毎日、新しい発見をします。「ここにボタンがある!」「かっこいい石を見つけた!」「上手に絵が描けた!」「これなんだろう?」「秘密の場所見つけた!」そして、色々なことが気になります。「これを引っ張ったらどうなるのかな?」「高くジャンプしたら空に届くかな?」「ママが飲んでいるあの飲み物はどんな味なんだろう?」「触ってみたい!」「行ってみたい!」毎日がたくさんのワクワクとドキドキで溢れています。

そんな子どもの大きな発見を逃さないように目を配りましょう。大人から見ると少し不安なことも、できればしてほしくないことも、多少は目をつぶって子どもの意思を尊重してください。大人が選んでさせることよりも、子どもが自分で選んだ経験が大切です。

3.結果ではなく挑戦したことを褒める

私たちは子どもに多くのことを望みます。その度に「できた」のか「できなかった」のかを評価し、喜んだりがっかりしたりします。

大人が1つの結果に一喜一憂することで、子どもは「間違えることは悪い事」「『分からない』と言ってはいけない」と誤った学習をします。

大人が「成功体験」と聞いて「失敗させてはいけない」と思ってしまうこと自体が、「できた」のか「できなかった」のかの結果を見ていることにつながっているでしょう。

しかし、本当に大切なことは結果ではなく、その子が何を頑張ったのかを整理し一緒に喜ぶことです。子どもが挑戦した気持ちや少し上手くなったところに目を向けて、子どもに伝わるように大袈裟なくらい褒めてください。

4.見守る勇気を持つ

子どもが新しい挑戦をする時、子どもが失敗しないように手取り足取り先回り。もちろんそれも時には大事ですが、できれば子どもの1歩を見守る勇気を持ちましょう。上手くいかなかったり、子どもが助けを求めたりするまでは、笑顔で見守ってください。

大切なことは、挑戦したことです。保護者の方も「見守ること」に挑戦してみてください。

5.「ダメ」なことは子どもが納得するまで紳士に向き合う

①~④まで、「子どもの意思を尊重すること」の大切さをお伝えしました。しかし、実生活の中では、子どもの意思を尊重しきれない場面がたくさんあると思います。意思を尊重することは、子どもの言いなりになることではありません。どうしても「ダメ」なことは、子どもと話し合う必要があります。その際に、「ダメ」という言葉は使わずに、どうしてしてほしくないのかを子どもが納得するまでとことん話し合ってください。「どうして家でボールを投げてはいけないのか」「どうして壁にお絵かきしてはいけないのか」「どうして順番を守らないといけないのか」「どうしてデパートで走ってはいけないのか」「ダメ」の言葉だけでは、保護者の方の言いたいことは伝わりません。時間がかかっても一緒に話し合うことが大切です。注意しても子どもが同じことを繰り返すのは、子どもが心から納得できていないというサインかもしれません。

1人の人生を愛し守っていくためには、試行錯誤の連続かもしれません。それでも、愛する子どものためにベストを尽くそうと努力している親御さんを筆者は尊敬してなりません。無理をせず、できるところからしてみてください。

最後にはなりますが、子育てに自信のないお母さん、お父さん。頑張っている自分のこともいっぱい褒めてあげてくださいね。