こんにちは。対人関係療法を専門にカウンセリングをおこなっています、島崎です。
4月に環境が変わり気を張りながら過ごしていた方、5月のGWに実家に帰れない・旅行に行けない等、恒例行事が行えなかった方、疲れがではじめる時期となりました。
人は、気を張っている間は自分の変化に気がつきにくく、限界から回復する途中で「そういえばあの頃から少しずつおかしかったかもしれない」と気づくことが多いです。
体験したことがある方はなんとなく分かるかもしれませんが、精神的な限界を超える前に、身体や生活の至るところでSOSサインがでています。
今回は、限界を超える前に自分のSOSサインを感じ取る方法をお伝えします。
1. スマホ時間
2. 対人関係
3. 日々のルーティーン
1.スマホ時間
スマホ時間は増えていませんか?
スマホだけでなく、テレビ、ゲームの時間は増えていませんか?
意外かもしれませんが、疲れている時は、テレビ、スマホ、ゲーム等、ぼーっとできることや同じことを繰り返せばいいことに時間を費やす傾向があります。
今まではスマホを見なかったのに、最近は何度もSNSを見てしまう。用事はないけれどスマホを触ってしまうのは、脳が疲れているSOSサインかもしれません。
スマホやゲームについては周囲が気づきやすいSOSサインの1つです。「最近、ゲームばかりしてだらしない」ではなく「最近ゲーム時間が増えているけど、何かあったかな?」という視点で見守ってあげてください。
無意識にスマホやゲームをすることで精神状態を保っている可能性があります。そのため、無理にスマホやゲームをとりあげようとすると、さらに心身の調子を崩す、関係性が悪くなる恐れがあります。「やる気」「社会性」の問題ではなく、心が疲れていることを周囲も理解することで相手への期待が変わり、お互いにストレスが減るでしょう。
2.人間関係
最近「人と関わりたくない」「できるだけ1人でいたい」と思っていませんか?
人間関係は、多くの能力を必要とします。
相手の意見を聞く、言っていることを理解する、自分の意見を考える、言葉で伝える・・・
その他にも、相手の表情やしぐさを観察したり、いつまで話せばいいか分からない曖昧さに対応したり、周囲にいる人に気をつかったり、一度に色々なことを考えなければいけません。
脳が元気な時はこれらのマルチタスクをこなせますが、脳が疲れているとこれだけ多くのことを一度に処理することは難しくなります。まるで、自分の能力が低下したのではと不安になる方もいるでしょう。
疲れている時は、誰でも今までできていたことの質が落ちるものです。まずは、疲れていることに気づきましょう。
3.日々のルーティーン
生活で欠かせない睡眠、食事、自分のルーティーンは、疲れている時こそ変化しやすいです。そこで、今回は細かいSOSサインのチェック方法をお伝えします。
①睡眠
「忙しい毎日、24時間では間に合わないことがたくさん。間に合わせるには睡眠時間を削るしかない!」と思い、睡眠時間を削っていませんか?睡眠時間が短くなると、疲れがとれずミスが増えたり能力が発揮しづらくなったりします。
睡眠時間を削っている場合以外にも、ベッドに入ってから入眠までの時間、途中で目が覚めないか、ぐっすり眠れた感じがするか、夢をよく見ていないかをみてみましょう。
また精神的に疲れている時は、睡眠時間が長くなる人もいます。いつもに比べて寝過ぎている時も身体のSOSサインの1つです。
忙しい時こそ、ベッドに入る時間、起きる時間はルーティーン化したほうが身体は整いやすいです。
1.食事
食事は、体にエネルギーを与える大切な時間です。食事の時間がかわるだけでペースが乱れることもあります。食事時間だけでなく、食べる量や味わえて食べられているか、誰と食べているかもチェックポイントです。また、アルコール、ジャンクフードやお菓子の「量」や「頻度」もSOSサインの1つです。
「今、何かにストレスを感じているのかな?」と、食生活が変わった辺りから今までの生活を振り返ってみましょう。
2.いつもしていること
犬の散歩、ストレッチ、ウォーキングから歯磨き、着替え、メイク等、365日習慣でしていたのに、最近できていないことはないですか?疲れてくると、いつもは当たり前だったことができなくなってしまいます。
今は何も頑張れないという方は、頑張れない中で毎日できていることは何かを探してみてください。どんな小さなことでも構いません。「カーテンを開けることはできている」「家族に挨拶はできている」など、今できている部分に目を向けて続けられている自分をほめてあげましょう。
精神的な健康は、今までの日常を取り戻すことが1番の近道です。特に、睡眠、食事の時間はルーティーンにしておくと身体もペースを取り戻しやすくなります。また、習慣的に続けていることも自分を作ってきた大切な時間です。この機会に振り返ってみましょう。
日々に追われていると、自分の心に目を向けるよりも日課をこなすことに必死になってしまいます。「もうダメかも」と思ってからではなく、もっと早い段階で自分の変化に気がつけるようになると、自分をコントロールできている感覚が高まり、今よりも自分への信頼度が高まります。
まずは、気づくことからはじめてみましょう。
最後まで読んでくださりありがとうございました。