こんにちは。対人関係療法を専門にカウンセリングをおこなっています、島崎です。
4月になり、新しい環境にワクワクしている方、ドキドキしている方、不安で仕方ない方いらっしゃると思います。
今回のコラムでは、新しい環境に不安を感じている方、そして、新しい環境でなくても良好な人間関係を長続きできない方を対象にコラムを書かせていただきます。
(*前回のコラムで、“重要な他者”がいないという方のためのコラムです。)
良好な人間関係を築くための4つのステップ
1. 過去に出会った大切な人間関係を振り返ってみよう
2. 過去の人間関係の良い部分、悪い部分を明らかにしよう
3. どんな人とのかかわりが安心できて、どんな人とのかかわりで不安になるのかを整理しよう
4. 好きな活動(趣味や特技)を共有できる場所で新しい対人関係を築く練習をしてみよう
1.過去に出会った大切な人間関係を振り返ってみよう
まず、今まで出会った重要な他者との関係を振り返ってみましょう。
(「重要な他者」とは、主に家族、恋人、親友のことを言います。)
今まで、良い人間関係を継続できたことはないと思っている人も、よく思い出すことで良好な人間関係を築いた経験を思い出すことがあります。
振り返る前に「そんな時はない」等と諦めずにじっくり過去の人間関係を思い出してみましょう。
2.過去の人間関係の良い部分、悪い部分を明らかにしよう
過去の重要な他者との関係の中で、満足している部分、不満だった部分を思い出してみましょう。必ず、満足だった部分と不満だった部分の両方を思い出してください。
不満が多くて、なかなか満足している部分を思い出せない時は、最も関係が良好だった頃を思い出してください。
3.どんな人とのかかわりが安心できて、どんな人とのかかわりで不安になるのかを整理しよう
過去の対人関係を振り返り、満足できる部分、不満な部分もしくは関係が良好だった頃を思い出すことで、接しやすい人のタイプや苦手なタイプがより明確になります。ここでのポイントは、「あの人が嫌だった」「この人が怖い」など、特定の人を挙げることで終わらずに、「あの人の声が大きいところが苦手だった」「上司が逐一確認してくると、監視されている気持ちになり委縮してしまう」等、どういう部分が苦手だったのかを明確にすることです。
4.好きな活動(趣味や特技)を共有できる場所で新しい対人関係を築く練習をしてみよう
関わりやすい人、苦手な人が分かれば、後は少しずつ他者との関わりを増やしていきましょう。もちろん、いきなり大勢の輪の中に入ったり、友達をたくさん作ろうとしたりする必要はありません。家族や昔仲が良かった人に連絡してみるのも良いと思います。
あなたが以前、楽しいと感じた活動や友人関係をもう1度見つけ、良好な関係を築く練習をしてみましょう。もちろん、上手くいなくても構いません。苦手な環境や人とは上手く距離をとる練習をしながら、あなたが関わりたいと思う人との関係を深めていくことが大切です。
このコラムを読んでいらっしゃる方の中で、「人と良好な関係を築いた経験がなく、人が怖い」という方は、カウンセリングを利用することをおすすめします。
対人関係療法を専門にしているカウンセラーは、常に「安全空間」を徹底しており、あなたを否定することはありません。そして、心の専門家に話すことで新しい視点を持てる可能性があります。
当カウンセリングルームでは、今年から対人関係カウンセリングの導入をおこなっています。
*対人関係カウンセリングの詳しい説明は次回お伝えします!!
外にでることが怖い方、遠方の方の為にテレビ電話カウンセリングもはじまりました。
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参考文献
水島広子 2011 対人関係カウンセリングの進め方 創元社